運動会や体育の時間に行われる徒競走で、「アウトコースになっちゃった…」とがっかりした経験はありませんか？
実は、アウトコースだからといって不利になるとは限りません。むしろ、正しい走り方とちょっとしたコツを知っておけば、アウトコースからでもグングン加速して勝つことができるんです！
この記事では、アウトコースで差をつけるための走り方のコツ、トレーニング法、メンタル面の整え方までを、わかりやすく丁寧に解説しています。
「足が遅いかも…」「勝ったことがない…」という子でも大丈夫！
読んだあとに「やってみたい！」と思える内容が満載です。
コーナーで差を縮める！アウトコースならではのカーブ攻略術
カーブの走り方を理解しよう
徒競走において、カーブの走り方をきちんと理解しているかどうかで、タイムや順位が大きく変わります。特にアウトコースは、内側よりも走る距離がわずかに長いため、効率よくスピードを維持することがポイントになります。多くの子どもたちは、直線の走りに比べてカーブの走りに慣れていないため、コーナーでスピードが落ちてしまいがちです。
まず覚えておきたいのは、カーブでは「体をほんの少し内側に傾ける」ということ。これによって遠心力で外側にふくらむのを防ぎ、走りのラインを内側に保つことができます。また、足の運び方も重要です。つま先を外に向けすぎないようにし、まっすぐ前に向けて走ることを意識しましょう。
視線の使い方もカギです。目線はすぐ足元ではなく、少し先のカーブの出口に向けておくと、自然に体の軸が正しく保たれ、スムーズに走れます。こうしたカーブの基礎を理解することで、アウトコースでも差を縮める走りが可能になります。
体の傾け方と重心移動のポイント
カーブを走るとき、ただ「速く走る」だけではなく、体の使い方を理解することがとても大切です。特にアウトコースは、内側に比べてカーブがゆるやかなので、一見すると簡単に見えますが、しっかりと体の傾きと重心移動を意識しないと、スピードがうまく乗らず、外にふくらんでしまいます。
ポイントは、体全体を斜めに倒すのではなく、足から腰、胸までのラインを一体として少しだけ内側に傾けることです。これにより、バランスを崩さずに遠心力に対抗できます。さらに、走っている最中は足の裏全体ではなく、親指の付け根で地面を押すように意識すると、前に進む力が効率よく使えます。
重心は、体の中心線が常にカーブの中心を向いているイメージを持つとわかりやすいです。体を内側に傾けすぎるとスピードが落ち、逆にまっすぐ走ろうとすると遠心力で外に流れてしまいます。ちょうど良いバランスを感覚で覚えるには、繰り返しの練習が効果的です。
外側に膨らまない走りのコツ
アウトコースを走っていると、ついスピードを出しすぎて外側に膨らんでしまうことがあります。これを防ぐためには、「足の向き」「姿勢」「視線」の3つを意識することが重要です。まず、足の向きですが、つま先が外を向いていると、そのまま外側に引っ張られやすくなります。つま先はまっすぐ前を向け、地面を押す力を前方向に集中させるようにしましょう。
次に姿勢ですが、体を反らせたり、背中が丸まってしまうと、重心がバラバラになってしまいます。背筋を軽く伸ばし、腕をしっかりと前後に振ることで、バランスの取れた走りができます。そして、視線も重要です。カーブの途中で真横や足元を見てしまうと、無意識のうちにコース取りがぶれてしまいます。常にカーブの出口に視線を向けておくと、自然と正しいラインを走れます。
このように、ほんの少しの意識の違いが、タイムや順位に大きく影響します。特にアウトコースでは、この「外に膨らまない走り」が、最も大きな差をつけられるポイントのひとつです。
カーブで抜くときの駆け引き
徒競走でアウトコースを走っていると、インコースの子が近くに見えてきて「今、抜けるかも！」という瞬間があります。こうした時、焦って前に出ようとすると無理な力がかかって逆にスピードが落ちてしまうことも。そこで必要になるのが「駆け引き」のテクニックです。
まず、相手を抜くならカーブの出口付近がチャンスです。理由は、直線に入る瞬間はスピードが乗りやすく、自分のリズムを取り戻しやすいからです。逆に、カーブの真ん中で無理に外側から抜こうとすると、遠心力でバランスを崩したり、コースアウトする危険があります。
駆け引きの基本は、「無理せず、でも隙を逃さない」こと。相手がスピードを緩めたタイミングや、カーブで姿勢が崩れた瞬間を見逃さず、一気に加速して抜き去るのが理想的です。そのためには、周囲の状況を冷静に観察する力と、瞬発的な判断力が求められます。
このような駆け引きは、日頃の練習でも意識していれば徐々に身につきます。「誰かと競り合う」練習を取り入れることで、実戦力を高めていきましょう。
直線に入るまでのスピード維持術
カーブを走り終えて直線に入るまでの間、スピードが落ちてしまう子が多いのはよくあることです。特にアウトコースでは、カーブの距離が長く感じる分、疲れやすく、後半で失速してしまうことも。ここで大切なのが「スピードの維持術」です。
まず意識すべきは「リズム」。カーブの間は無理に加速しようとせず、一定のテンポを保ちながら走ることがポイントです。リズムよく走ることで、心肺の負担も軽減され、無駄なエネルギーを使わずに済みます。
また、腕の振りと呼吸を合わせることで、自然とスピードが落ちにくくなります。特に、腕を速く振ると脚の回転も速くなり、加速につながります。息は「スッ、スー」という感じで、短く吸ってゆっくり吐くようにすると、リズムが整いやすいです。
直線に入る瞬間は、体を少しだけ起こし、視線をゴールに固定します。これにより、最後のダッシュに向けて気持ちを切り替えることができます。「ラストスパートはここからだ！」という意識を持つことが、ゴール前の粘りに繋がります。
アウトコースを活かす！トップスピードを出す練習法
短距離に必要な筋力と柔軟性
徒競走のような短距離走では、「スピード」がすべてのように思われがちですが、実はそのスピードを生み出すには、筋力と柔軟性の両方がとても大切です。特にアウトコースを走るときは、体をうまくコントロールするための筋力と、スムーズな動作ができる柔らかい体が求められます。
まず筋力面で大切なのは、太もも（大腿四頭筋）やお尻（臀部）、ふくらはぎ（腓腹筋）など下半身の筋肉です。これらは走るときに地面を蹴って前に進むための「エンジン」のような役割をします。筋肉がしっかりしていると、スタートダッシュやトップスピードの伸びが大きくなります。
柔軟性も無視できません。体が硬いと、大きなストライド（歩幅）をとれず、スピードも出にくくなります。特に股関節や太ももの裏側（ハムストリングス）、足首まわりの柔軟性を意識的に伸ばすことが大切です。走る前後にストレッチを習慣づけるだけでも、徐々に体は柔らかくなっていきます。
こうした体づくりは、毎日の少しの積み重ねが大きな違いになります。無理に重たいトレーニングをする必要はありません。まずはラジオ体操やスクワット、つま先立ちのトレーニングなど、日常でできる簡単な運動から始めましょう。
日常でできるスタート強化トレーニング
スタートの瞬間にグッと前に出られる力は、徒競走でとても大切な要素です。でも、わざわざグラウンドで練習しなくても、家や学校でできる「スタート力を高めるトレーニング」はたくさんあります。
まずおすすめなのがその場ダッシュ。スタートの姿勢から、5歩くらいだけ本気で走ってみるトレーニングです。距離は短くても、「スタートの構え → 合図をイメージ → 瞬間的に前に出る」という動作の繰り返しに慣れることができます。家の廊下や公園の一角でも練習できます。
もう一つ効果的なのがバウンディング。これは大きな歩幅でジャンプしながら前に進むトレーニングで、地面を力強く蹴る感覚とバランス力を同時に鍛えられます。10歩×3セット程度を週2〜3回やるだけで、スタート時の「グッと進む力」が身についてきます。
さらに、階段ダッシュやつま先立ちの上下運動もおすすめ。これらはふくらはぎの筋力を鍛えることができ、スタートの瞬発力やスピード持続力につながります。
日常の中で「ながら運動」として取り入れることで、無理なくトレーニングを続けられます。たとえば、歯を磨きながらかかと上げ運動をするだけでも効果はありますよ。
カーブ走の練習メニュー例
アウトコースで差をつけるには、カーブの走り方を日頃から練習しておくことが欠かせません。ここでは、カーブ走に特化した簡単な練習メニューをご紹介します。どれも学校の校庭や公園などで手軽にできるものです。
1つ目は「コーンカーブ走」。小さなコーンやペットボトルなどを使って、直径5〜6mくらいの円をつくり、その周りを一定のスピードで走ります。これにより、体の傾け方や視線の置き方、重心移動の感覚をつかめます。時計回りと反時計回りの両方で練習するのがおすすめです。
2つ目は「リズム走」。カーブ部分を走るときに、テンポよく腕と足を動かす練習です。足のリズムを「タッ、タッ、タッ」と口に出しながら走ると、自然と動きが安定してきます。
3つ目は「カーブ→直線ダッシュ」。カーブを走ったあとにすぐ直線をダッシュすることで、実戦に近い感覚を身につけます。特に、カーブから直線に切り替わるときの体の切り替えが上達します。
このような練習を、週に2〜3回、各メニュー10分ほどやるだけで効果が出ます。無理せず、楽しみながら取り組むのが長続きのコツです。
アウトコース再現練習のすすめ
本番でアウトコースになった時に「どう走ればいいかわからない」とならないために、普段からアウトコースを意識した練習をしておくことが大切です。これを「再現練習」と呼びます。
再現練習の一番の目的は、「慣れること」。普段からアウト側を走る習慣をつけておくと、本番での緊張や違和感がぐっと減ります。校庭の外側やグラウンドの端の方などを使って、アウトコースと同じような距離や角度を再現して走ると効果的です。
また、コーンや目印を置いて、実際のカーブに似たラインを作るのもおすすめです。スタート位置をやや前に置いて、「アウトスタートの感覚」に慣れておきましょう。
再現練習では、「自分がどこにいるか」が見えにくいというアウトコース特有の課題も体験できます。その中でペースを保ったり、ゴールを意識した走り方ができるようになれば、本番で大きな自信になります。
地道な練習が、「アウトでも怖くない」という気持ちを育ててくれます。
成長を記録するタイムトラッキング術
練習を頑張っても、自分の成長が見えないとモチベーションが下がってしまいますよね。そんなときは「タイムトラッキング（記録）」がおすすめです。これをすることで、練習の効果が目に見えて分かるようになります。
たとえば、週に1回、自分の50m走や100m走のタイムを記録しましょう。スマホのストップウォッチ機能を使って、おうちの人や友達にタイムを計ってもらえばOK。できればノートやスマホのメモアプリなどに毎回のタイムを記録していきましょう。
また、記録だけでなく「どんな練習をしたか」「体の調子はどうだったか」なども一緒にメモしておくと、何が自分に合っている練習かが分かってきます。
さらにおすすめなのが、「ベストタイム表」の作成です。自分の記録をグラフにしたり、シールや色を使って楽しく記録することで、毎週の練習がワクワクするものになります。
タイムを記録することで、自分の成長を実感でき、「また頑張ろう！」という前向きな気持ちが自然と湧いてきます。続けることが一番の近道です。
本番に強くなる！アウトコースで勝つためのメンタルトレーニング
プレッシャーに勝つ考え方
徒競走の本番。スタートラインに立ったとき、「緊張して足が震える…」「失敗したらどうしよう…」という不安に襲われたことはありませんか？ 特にアウトコースだと「不利かも…」という気持ちが重なり、さらにプレッシャーが強くなってしまいます。でも実は、プレッシャーを感じるのは真剣に取り組んでいる証拠なんです。
この緊張に勝つコツは、「緊張してる自分を受け入れる」ことです。「あ、自分は今ドキドキしてる。でもこれは、全力でがんばりたいって思ってる証拠だ！」とポジティブにとらえることで、気持ちが軽くなります。実際、オリンピック選手も「緊張しない日はない」と言っています。それでも力を発揮できるのは、「緊張＝敵」ではなく、「緊張＝力を出すスイッチ」と考えているからです。
また、深呼吸を3回するだけでも気持ちは落ち着きます。大きく息を吸って、長く吐く。この「呼吸のリズム」が整うだけで、脳も「落ち着いていいんだよ」と指令を出すようになります。
負けても前向きになれる思考法
本番で全力を出しても、思うような結果が出ないこともあります。でも大切なのは、「負けた＝ダメ」ではなく、「次に勝つためのヒントをもらった」と考えることです。これは、強い選手ほど自然とやっている考え方なんです。
たとえば、「スタートで出遅れた」なら、「じゃあ、次はスタート練習を多めにしよう！」という具体的な対策が見えてきます。失敗を責めるのではなく、「成長の材料」としてとらえることで、次のレースではより強くなった自分に出会えるはずです。
また、友達と感想を話し合うのもおすすめです。自分では気づかなかった良い点を教えてもらえたり、「自分もミスしたよ」と共感してもらえると、気持ちがぐっと前向きになります。「負け＝終わり」ではなく、「負け＝経験値アップ」と考えられるようになると、メンタルがどんどん強くなっていきます。
イメージトレーニングのやり方
「イメージトレーニング」って聞いたことありますか？ これは実際に体を動かすのではなく、頭の中で理想の動きを思い描くトレーニングです。プロのアスリートたちも必ず取り入れている方法で、徒競走にもとっても効果があります。
やり方は簡単。静かな場所で目を閉じて、スタートからゴールまで、自分が完璧に走っている姿をゆっくり頭の中で再生するだけです。構え方、スタート、カーブの走り方、最後のスパート。できるだけ細かくリアルにイメージするのがコツです。
イメージをくり返すことで、脳が「これは本番でもできる！」と認識し、実際のレースでも体がスムーズに動きやすくなります。特にアウトコースは普段と視界や感覚が違うので、「見える景色」まで想像することがポイントです。
寝る前の5分や、朝の静かな時間に取り入れると、心も落ち着いて本番に強くなれます。
仲間と競いながら力を伸ばす方法
一人で練習を続けるのって、けっこう大変ですよね。そんな時は、「仲間」と一緒に取り組むのが一番です。友達と競い合うことで、楽しさもやる気もぐんとアップします。
たとえば、「今日は誰がスタートが一番早いか競争しよう！」とか、「タイム測って、先週よりどれだけ速くなったか勝負しよう！」というようなゲーム感覚の練習がおすすめです。そうすることで、知らないうちに本番に近い集中力や競争意識が育まれます。
また、アウトコースを走るときは「インコースの人を抜く！」という目標を立てると、自然と自分のペースを上げる練習になります。友達とポジティブなライバル関係をつくることで、練習が楽しくなり、続けやすくなるんです。
「練習＝しんどい」ではなく、「練習＝友達と一緒に楽しくがんばる時間」になると、成長のスピードもどんどん上がっていきます。
本番当日のルーティン作り
本番当日、緊張や不安に飲まれないためには、「ルーティン」を持つのがとても効果的です。ルーティンとは、「毎回同じ行動をして気持ちを整える習慣」のこと。プロの選手もよくやっている方法で、心を落ち着けるだけでなく、集中力も高めてくれます。
たとえば、次のようなルーティンがおすすめです：
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家を出る前に好きな音楽を聴く
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会場についたら深呼吸を3回して目を閉じる
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スタートラインでは「できる、やれる！」と心の中で唱える
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ゴールの先を見るように視線を上げる
こうしたルーティンは、何度か練習のときにも取り入れておくと、本番でも自然にできるようになります。「これをやれば落ち着ける」という安心感があると、プレッシャーも減ります。
特にアウトコースになったとき、「自分にはこの準備があるから大丈夫」と思えるルーティンを持っているだけで、強い味方になりますよ。
まとめ：アウトコースでも勝てる！コツを知れば走りは変わる
徒競走でアウトコースになったとき、多くの人が「不利かもしれない…」と感じてしまいます。しかし、この記事で紹介したように、実は正しい知識と練習、そしてメンタルの整え方次第で、アウトコースは大きな武器にもなるのです。
まずは、アウトコースの特徴を知り、カーブの走り方や体の傾け方を練習すること。さらに、スタートのテクニックやスピード維持の工夫、日常的なトレーニングや記録の付け方を続けることで、確実に走りはレベルアップしていきます。
加えて、プレッシャーに強くなる思考法やイメージトレーニング、仲間との競い合いも、勝つためには欠かせない要素です。
大切なのは、「アウトコース＝不利」という思い込みを捨てること。むしろ、人と違うコースだからこそ、戦略や努力で差をつけるチャンスにもなります。あなたも、ぜひ今日から実践して、自信を持って走れる自分になってください！
